介護を必要とする高齢者の人口が年々増えている昨今、多くのスポーツクラブでは認知症を予防するプログラムが導入されています。
目次
- プログラムの種類が豊富!「ティップネス」
- 関東・東北エリアで人気上昇中!「ルネサンス」
- 「カーブス」でも介護予防プログラムを提供中
2025年には、認知症の方が700万人に到達するといわれている日本。
もしも自身に介護が必要になったとき、介護サービスを受けたくても受けられない「介護難民」になってしまうのでは…と不安を抱えている高齢者の方は少なくありません。
そこで、近年注目が集まっているのが「介護予防」です。
今回は、最近多くのスポーツクラブで導入されている「介護予防プログラム」にスポットを当ててご紹介します。(2017年9月現在)
プログラムの種類が豊富!「ティップネス」
ティップネスでは「高齢者の方々にいつまでも健康でいきいきとした生活を送っていただきたい」という想いから、フィットネスクラブのノウハウを活かしたさまざまな介護予防サービスが提供されています。
一次予防事業(一般高齢者向け)
ヨガ・青竹ふみ体操など、バラエティに富んだ全身運動で、筋力・体力向上を目指すプログラムです。
また運動とあわせて、口腔ケア、低栄養、認知症などについての講座を行い、総合的に介護の知識が学べます。
また、「参加している高齢者の方たちが自らが継続して運動する」ことも大きな目的として挙げられています。
転倒予防教室
転倒の危険のある方や、転倒に対する不安がある方を対象に、運動を通じてバランス機能の向上、全身筋力の向上など、転ばないための体力づくりを行うプログラムです。
高齢者の方一人ひとりに合わせて、歩行能力やバランス能力、筋力を確認し、運動レベルを調整し、指導員が柔軟に対応してくれるので安心です。
膝痛・腰痛予防教室
普段動かすことの少なくなった筋肉や関節を動かすことで、膝や腰の痛みの軽減・予防を目指し、高齢者の方の自立と健康増進をサポートするプログラムです。
ただ痛みを軽減するのが目的ではなく、筋力の向上により関節の保持機能等が向上するなどの複合的な効果の結果として、痛みをやわらげることを目的としています。
尿失禁予防教室
オリジナルの教材を用いて講座を行い、老年症候群のひとつである尿失禁に対する理解をより深めるプログラムです。
ご自宅でも続けられる体操や簡単なトレーニングを通して、尿失禁予防・改善のための筋力向上を図ります。
認知症予防教室
普段はなかなか行わない動きで手指を動かす手指体操や、脳トレクイズを行って脳の活性化を図ります。
また、有酸素運動や筋力トレーニングなどをあわせて行うことにより、認知症予防により効果を期待できるプログラムです。
ストレッチ・リラクセーション系教室
関節・筋肉を意識的に伸ばすことを習慣づけ、身体の柔軟性を高めることで、ケガの防止にも役立てられるプログラムです。
普段の生活のなかで習慣的に行うことで、身体機能の維持・改善や心身のリフレッシュにも効果があるといわれています。
リズム体操教室
音楽にあわせて全身を動かし、楽しみながら健康増進を目指すプログラムです。
楽しみながら運動して体力づくりをすることで、運動を習慣化させ、高齢者の方が自ら継続して運動を行っていくことも大きな目的のひとつです。
関東・東北エリアで人気上昇中!「ルネサンス」
ルネサンスの介護予防事業は、豊富な経験を持つ運動指導員による安全で効果的な指導と、小スペースでも行える楽しいプログラムが高い評価を得ています。
水中らくらく健康教室
浮力により、膝や腰への負担も少なくなあるため、膝や腰に痛みを抱えた方でも、無理なく安全に心地よく運動することができるプログラムです。
不安定に浮力が働くことで、調整力やバランス能力が向上し、水が身体を支えてくれるため、転倒によるケガの危険が低減されると、取り組みやすさが好評を得ています。
脳はつらつ教室
脳トレやいすを使った運動、バランスボールを使った運動など、脳と体を同時に鍛えることができるプログラムです。
筋力アップのエクササイズも組み込まれており、心肺機能の向上とバランス能力アップを目指します。
転倒予防プログラム
ティップネスと同様に、「青竹踏み」を取り入れ、シンプルなフットパターンで構成された、転倒を予防するプログラムです。
筋力、バランス能力、下肢可動域の向上を目的としています。
高齢者用遊具を活用した公園での事業
日常的に運動習慣が身につけられることを重視し、近所の公園の遊具を利用して行うエクササイズプログラムです。
指導員がいなくてもできるため、簡単で毎日続けやすい内容で構成されています。
芸人によるお笑い企画
芸人の方を招いて「落語」などを楽しむプログラムです。
エクササイズだけではなく、和やかな笑いの場を提供して脳の活性化を促進します。
「カーブス」でも介護予防プログラムを提供中
「女性だけの30分フィットネス」というキャッチフレーズで人気のカーブスでは、筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせたサーキットトレーニングを提供しています。
サーキットトレーニング
筋力アップを目的としたエクササイズと、有酸素運動を組み合わせたトレーニングを提供しています。
このプログラムを4週間行うと、認知機能に改善が見られるようになるとのことで話題を呼んでいます。
1回のトレーニングが30分と短いので、高齢者も気軽に参加できると人気が高まっています。
最寄りのスポーツクラブの高齢者向けクラスをチェックしてみよう
今回ご紹介したのはほんの一部。他のスポーツクラブでも、介護予防プログラムを実施しているところは多いので、ぜひ最寄りのスポーツクラブの開講情報をチェックしてみてくださいね。
また、大手のスポーツクラブでは「介護予防運動指導員養成講座」などを開講し、介護プログラムを指導する人材の育成にも注力しています。
介護の仕事に興味があり、運動が好きな方には、スポーツクラブで介護予防プログラムを実施する指導員としての道も開かれています。