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介護問題が幸せの証!ロシアの介護事情とは

介護問題が幸せの証!ロシアの介護事情とは

ロシアでは高齢化が進んでいます。まだ高齢者割合は10%ほどですが、今後はさまざまな要因により高齢化社会に変化していくことが予想されます。そんな中、介護の状況はどのようになっているのか解説します。


目次

【1】ロシアの介護は遅れている?

【2】社会問題からくる寿命の低迷。

【3】深刻な少子化問題の解決が寿命を延ばす!?

【4】日本と医療を提携!今、ロシアが目指すこと

【5】ロシアでの介護はこれからにかかっている



ロシアの介護は遅れている?

ロシアの介護は進んでいるとは言えません。在宅ヘルパーと老人ホームのような施設がありますが、大都市に集中しており、施設に入りたくてもまともな支援を受けられずしぶしぶ在宅ケアが多くなっているという現状です。また、福祉制度が充実しておらず、日本のように保険制度があるわけではありません。


施設でも、20~30人に介護士が1人つくというような劣悪な環境の中で介護を受けている高齢者が増えています。

介護士としては、在宅ケアを行うヘルパーや老人ホームで働く人がいますが、高齢者介護に対する制度が整っておらず、介護が機能しているとは言いがたい現状になっています。



社会問題からくる寿命の低迷。

ロシアの平均寿命は長くなってきてはいますが、医療制度が十分でないこともあり、ロシアの平均寿命は男性が66歳、女性は77歳と先進国に比べとても短くなっています。


平均寿命の男女差が世界一大きいロシアですが、男性の短命な理由としては、ソ連崩壊からの環境の悪化やアルコール中毒での短命、自殺・インフラの老朽化による犯罪の増加と社会問題が大きく影響を及ぼしています。そのため、介護の必要がそこまで大きな問題にならなかったのです。


しかし現在では、アルコール過剰摂取により病気や犯罪が増えないよう、大規模な「反飲酒キャンペーン」を行い、アルコール消費量が大幅に下がり、死亡率も減少しました。それにより、寿命が延び高齢者が増えたため、介護問題が視野に入ってきました。



深刻な少子化問題の解決が寿命を延ばす!?

また、一方でロシアでは少子化が社会問題となっていました。しかし子どもを2人産んだ家族は手当がもらえる「母親資本」という制度を作ったこともあり2014年、ロシアは出生率が過去最高になったと発表がありました。もらえるお金の使い道は大体が、住宅関係と教育関係で使われています。子供を育てる環境ができることによって、出生率がぐんと上がりました。


家庭を持てることによる影響か、死亡率も低くなっているなどロシアにとっては明るいニュースですよね。高齢者の割合も増えてきているのです。介護の現状を見直さなくてはいけない時がきたといえます。



日本と医療を提携!今、ロシアが目指すこと

ロシアでは、出生率の向上と死亡率の抑制を課題として認識しつつ、医療水準の向上を目標とした医療制度を策定し、日本と連携して先進的な医療を受けられるよう計画が進められています。日本は、生活習慣の見直しや高齢者のリハビリ・緩和ケアなどを協力する方向です。



ロシアでの介護はこれからにかかっている

介護を必要とするまで生きられなかった環境は、日本で育った私たちには想像できないことですよね。しかし、少子化問題を解消したことで死亡率も減り、医療が発達することでこれからはどんどん高齢化が進むと考えられます。高齢者が過ごしやすい環境をつくり、質の高い介護ができるよう対応したいものですね。