業界情報

TOPICS

介護事業所での外国人人材受け入れに「前向き」が大幅に増加!変化する認識を開設!

介護事業所での外国人人材受け入れに「前向き」が大幅に増加!変化する認識を開設!

日本の社会全体としてダイバーシティを目指した外国人人材の受け入れが増加しているのはご存じでしょうか。

そのなかで介護業界にも人材不足の解消を踏まえた外国人人材の受け入れに注目されています。

介護職で外国人の雇用をするには様々な課題がみられますが、外国人人材の受け入れに前向きな事業所が大幅に増えてきていると言われています。

今回は外国人人材を受け入れることができる制度などについて解説していきます。




目次

介護業界の現状と外国人雇用のニーズ

外国人の受け入れ制度とは

外国人の受け入れに対して「前向き」な事業所が大幅増




介護業界の現状と外国人雇用のニーズ


介護業界はいまどのような状況で、なぜ外国人雇用のニーズが増えてきているのでしょうか。


■介護業界の現状

介護業界は、2025年問題と言われているように、少子高齢化社会の影響で働き手が深刻的に不足することが懸念されています。

厚生労働省「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」によると、2040年度には約69万人の介護職員の追加が必要であると公表しています。


介護業界では慢性的な人手不足の上、これからその人手不足がより一層加速していくことが予想されているのです。

また、「応募者が集まらない」「長期就業につながらない」など悩みも介護業界では大きな問題です。


■外国人雇用のニーズ

介護業界における外国人雇用のニーズは、特に日本では急速に高まっています。

これは、高齢化社会が進行する中で介護サービスの需要が増加している一方、介護職員の不足が深刻な問題となっているためです。


介護業界における外国人雇用は年々増加しており、特に技能実習生や特定技能の資格を持つ外国人労働者が増えています。

調査によると外国人を雇用している介護事業所の割合は増加していますが、全体の事業所数に対してはまだ少数派のようです。




外国人の受け入れ制度とは


政府が介護人材の確保策として外国人人材の受け入れ推進の流れを説明します。

2017年には在留資格「介護」が始まり、2019年には特定技能が創設されました。

高まる介護需要に対する人材不足、そして政府の後押しもあり外国人介護人材は増加し続けています。


外国人受け入れ制度は、日本国内の介護現場での人手不足を補うために設けられた制度となります。

では主な受け入れ制度を紹介します。


1. 技能実習制度

 目的:発展途上国の人材が日本で技能を習得し、その知識を母国で活かすことを目的としています。

    この制度は特に介護分野においては2017年から対象職種に追加されました。

 期間:最長5年間(3年+2年)の実習が可能です。

 内容:初年度は基礎的な介護技術と日本語の習得に重点を置き、2年目以降は実務に携わることが増えます。

    技能実習生は実習期間中、日本の介護施設で働きながら実践的なスキルを身につけます。


2. 特定技能制度

 目的:介護分野における即戦力の確保を目的としています。

    この制度は外国人が特定の産業分野で一定の技能を持ち、日本で働くことができるようにするものです。

・特定技能1号

 期間:最長5年間。特定技能1号は、一定の日本語能力と介護の技能を持つことが求められます。

 対象者:技能実習制度を修了した者、または介護の技能や日本語能力試験に合格した者。

・特定技能2号

 期間:無制限で在留可能。(ただし、2号の認定は介護分野にはまだ導入されていません)

 特徴:特定技能1号を経て、より高度な技能を持つ者が対象となる予定です。


3. EPA(経済連携協定)による介護福祉士候補者受け入れ

 対象国:日本はインドネシア、フィリピン、ベトナムと経済連携協定(EPA)を締結しており、これらの国から介護福祉士候補者を受け入れています。

 内容:EPAの下で各国の介護福祉士候補者が日本に来て介護施設で働きながら、日本語教育や介護に関する研修を受けます。

    最長4年間で国家試験に合格すれば、介護福祉士として働くことができます。

 メリット:国家資格取得後は長期的な在留が可能となり、安定的な介護人材の確保につながります。




外国人の受け入れに対して「前向き」な事業所が大幅増


介護労働安定センターが2024年7月に公表した「介護労働実態調査」の結果によると、

外国人の介護人材の受け入れを前向きに考えている事業所・施設が大幅に増えていることがわかりました。


データによると外国人材の受け入れに前向きな事業所・施設は45.1%、前年度の13.1%から3倍以上に上昇したことがわかります。

介護の人材確保が一段と難しくなっていることが背景にあると考えられ、この結果から外国人の受け入れに対する認識は日本全体で大きく変わってきたことが考えられます。


現在の外国人の受け入れ状況をみると、


「受け入れている」13.4%

「受け入れていない」82.5%


また、既に受け入れている事業所・施設の中では、82.1%が今後も継続的に受け入れていきたいと回答しました。

また、まだ受け入れていない事業所・施設では、39.2%が今後の受け入れに前向きな意向を示しています。

今後の介護業界における外国人受け入れの流れは注目していきましょう。