日本における介護現場の人材不足はとても深刻です。
また団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年に34万人もの介護人材不足が生じると言われている2025年問題など、現在そして近い将来の大きな課題といえます。
これらの問題に対して着目されているのがICT・介護ロボットの活用です。
介護現場にICTを活用することで介護現場の負担を減らし、人材不足の解消やケア品質の向上を目指すために、介護現場での積極的な活用が求められています。
目次
介護のICTとは
ICT活用のメリット
ICT化で現場はどう変わる?
介護のICTとは
ICTとは「Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)」の略語です。
日本語にすると「情報通信技術」という意味になりますが、介護ICTとは、主に請求業務、介護サービス事業所での業務を支援するソフトウェアを指すことが多いです。
代表的な介護現場で活用されている介護ICTは以下のものになります。
■見守りセンサーや介護ロボット
■ペーパーレス化にる、書類作成の手間や情報を探す手間を削減すること
■タブレットを利用した情報共有システム
■勤怠管理、給与計算ができるシステム
など、ICTは介護現場のさまざまな業務や場面で活用できます。
政府は今後ますます需要が高まる介護の現場にICTを活用することを推進しているのです。
ICT活用のメリット
では介護現場でICT化を進め活用することで、どんなメリットがあるのでしょうか?
大きく2つあるといわれています。
1.介護人材を確保できる
ICT導入により現場スタッフの負担を減らすことが出来れば同じ人数でも業務量に余裕ができます。
そのため充分に休憩が取れたり、有給休暇を取得しやすくなったりと労働環境が改善され、離職率の低下も期待できるのです。
2.業務の効率化が図れる
介護現場に限ったことではありませんが、ICTを活用することで得られる1番のメリットは業務の効率化です。
記録業務や情報共有など事務作業がICT化されることで記録や情報共有が一括で管理できるようになります。
時間の削減やミスや負担を防ぐことができ、残業時間の削減・業務効率化につながるのです。
また、センサーによる見守りができれば、従来のように頻繁に被介護者を見回る必要がなくなるため、空いた時間で別の作業をすることができます。
ICT化で現場はどう変わる?
テクノロジーが進化していく中で、介護業界におけるICT技術の活用がどのように現場に影響されていくのでしょうか。
現場で働く介護職の人にとって一番身近に感じられる変化ポイントとしては、ICT化により、会議や研修の資料をデジタル資料にすると印刷をする手間がなくなることです。
紙やプリンターも不要になるため、 より迅速に情報共有できます。
このように時間とリソースを節約できればICT化によって効率的で生産性の高い業務が可能となり、利益の増加につながります。
質の高い介護サービスを提供を確保するためには、業務の効率化によって介護スタッフへの負担を減らすことが重要です。
介護業界におけるICT化により、インターネット環境の整備や、パソコン・タブレットの用意、セキュリティ対策なども必要になってきます。
パソコンやタブレットに強い人材を求める施設も増えてくるのではないでしょうか。