少子高齢化が進んでいる近年の日本において、介護職への需要は高まる一方です。
介護のお仕事は、無資格から始められ大いに活躍できるチャンスがあるので転職先として検討する方も多いでしょう。
経験や資格がなくても、キャリアアップや給与アップ、転職先の選択肢を増やすためには、取得するとよい資格いくつかあります。
今回はスキルアップに役立つ介護資格をいくつかご紹介します。
目次
介護職の基本的な資格事情
スキルアップに役立つ資格
介護関係の資格取得をするメリット
介護職の基本的な資格事情
介護業界で働くときに、資格を取得することの大きな目的の1つは仕事の幅を広げることにあります。
介護職は無資格でも就職先がある一方、資格がないとできない仕事や就職先もあるのです。
例えば、「生活援助」という掃除や洗濯、食事の支度などの支援を行うことや、「身体介護」という入浴など体に直接触れる業務は、資格がなくても従事でできるのが一般的です。
しかし、同じ業務内容でも利用者の家に訪問する「訪問介護」になると、資格が必要になります。
また、中には応募条件として「初任者研修修了」を設けている事業所もあるため、「初任者研修」を取得をしておけば、就職の選択肢も広がることは間違いありません。
資格をお持ちでない方は、まずは「初任者研修」を取得することをおすすめします。
では、初任者研修以外でスキルアップに役立つ資格としては、その他にどのようなものがあるのでしょうか。
スキルアップに役立つ資格
介護に関わる資格はいくつかあります。
以下に介護職を行う上でスキルアップにつながるおすすめの資格は以下6つです。
①認知症介護基礎研修
取得期間:約6時間
受験要件:なし
認知症の人へ介護を行うにあたり必要となる基本的な知識・理解・対応方法を習得する研修です。
2021年4月の介護報酬改定に伴い、介護サービスの提供に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を有していない職員について本研修の修了が義務化されました。
②初任者研修
取得期間:約3か月
受験要件:なし
2013年に廃止された「ホームヘルパー2級」に代わる資格として設けられた研修です。
③実務者研修
取得期間:約2ヶ月
受験要件:なし
介護職員初任者研修の上級資格といわれており、内容は介護の基礎知識の他、たんの吸引や経管栄養といった医療的ケアの内容も含まれます。
④介護福祉士
取得期間:約3ヶ月
受験要件:従業期間3年以上かつ従事日数540日以上の実務経験
介護関連の資格のなかで唯一の国家資格です。
⑤認定介護福祉士
取得期間:約1年半
受験要件:従業期間5年以上の実務経験
認定介護福祉士は介護福祉士の上級資格に位置づけられています。
介護職員のリーダーとして働くことも可能で、サービスの質の向上と人材育成ができる資格です。
⑥ケアマネジャー
取得期間:約1.5ヶ月
受験要件:従業期間5年かつ従事日数900日以上の実務経験
ケアマネジャーは「介護支援専門員」とも呼ばれ、要介護者の状況に合わせ、適切な介護保険サービスを提供できるように支援する職種です。
要介護者や家族にヒアリングをし、要介護者のケアプランを作成します。
5年かつ900日以上の実務経験が必要で約1.5ヶ月で取得できる資格です。
このように様々な資格がありますが、取得するメリットとしてはどのようなものがあるのでしょうか。
介護の資格取得をするメリット
介護業界では上記でご紹介した資格以外にも様々な資格があります。
では無資格でも活躍できる介護業界で、資格を取得するメリットについて考えてみましょう。
大きく分けて3つメリットがあります。
①収入アップ
資格別で平均月給を比較してみると、
無資格 約268,660円
初任者研修 約300,240円
実務者研修 約302,430円
介護福祉士 約331,080円
ケアマネジャー 約376,770円
このように資格を取得することで収入アップにつながることがわかります。
②専門性が高くなり社会的信用につながる
介護や認知症に関する理解が深まり専門性が高められます。
また、知識やスキルがあることの証明になり社会的信用が得られます。
信頼が得られることで利用者やご家族にとっては、安心して預けられる相手と思っていただけるでしょう。
③転職や就職に有利
資格があれば基礎知識がある人材としてアピールできます。
即戦力となって働ける人材を探している事業所が多いため需要は高まることでしょう。
資格によっては、人材教育や指導ができるものもあるため、キャリアアップ転職も可能になります。
選択肢も広れば資格を活かした職場を見つけることもできます。
このようにやりがいやスキルアップにつながる介護資格取得には多くのメリットがあります。
介護職に興味を持っている方はぜひ自分に合った資格を取得してみてくださいね。