インテークという言葉をご存じですか?介護に携わっている方であれば一度は聞いたことのある言葉かもしれません。
インテークとはもともと「受け入れ」という意味の言葉です。 介護の世界では、相談機関に相談者が訪れた際の最初の面接や、電話でかかってきた相談のことを指すため、介護の現場でケアマネージャーが使っている場面を見たことがある人もいるかもしれません。
本記事ではインテークの基礎から応用まで説明していきます。
目次
インテークとは
気を付けたいマナーとポイント
インテークを行う時の心構え
インテークとは
高齢者を取り巻く問題は個別性が高くさまざまなものがあります。そのため、ご利用者さまからの相談すべてがケアマネジメントの手法を用いて支援できないという状況があります。
・インテーク=「初回面談」
ケアマネジャーや相談支援専門員、社会福祉士などが行う業務のひとつでご利用者さまの相談する際、主訴や要望を丁寧に聴き取り、ケアマネジメントの手法により支援を担当することが相応しいか否かを確認するための初回面接の事を指します。
また相談を受ける専門職側を「インテーカー」と呼びます。
インテークでは、相談者の家族構成や居住環境などの確認や、本人やご家族が感じている不安や悩み・現状の課題を聞き取ります。
このような相談者の基本的な情報を得て、双方の信頼関係を築く大切な時間です。
お互いの第一印象が決まるため、慎重に行う必要があります。
対応方法としては、様々な方法があります。
・相談者の自宅に出向く
・別途場所を設ける
・電話で対応するなど
気を付けたいマナーとポイント
第一印象を左右する大切な時間であるインテークは、マナーのある対応が必要です。
下記3つのポイントに挙げた基本的な接遇マナーを守りましょう。
①電話対応のマナー
電話対応の仕方は、インテーカー本人や事業所全体の印象を左右します。
受話器を取ったら、まずは事業所名と氏名を名乗り、相手の所属や氏名を確認します。
聞き逃しや伝え漏らしがないように気をつけましょう。
②秘密を保持して信頼関係を構築する
ケアマネジャーは、ご利用者さまや家族のさまざまな個人情報を深く知る立場にあります。
そのため、業務上で知り得たご利用者さまや家族の秘密を漏らすことのないよう常に意識しておくことが必要です。
③相談者がわかりやすい言葉を使う
相談者と話すときは、専門用語を使わずわかりやすい言葉に言い換えましょう。
相談者が安心して相談に集中できるよう、初めて介護サービスを利用する人でもわかるように説明することが大事になります。
インテークを行う時の心構え
インテークを実りある時間にするための心構えで、3つのポイントをお伝えします。
①傾聴の姿勢
ご利用者さまや家族は不安を抱えていることが多いため、話をしっかりと聞くことが大切です。
自分が「必要なことを伝える」という作業に集中すると、ご利用者さま様や家族が相談したいことや困っていることを十分に話せません。
②緊急性の程度を判断する
対面ではなく相談者から突然電話がかかってきた場合、相談者の命に関わる緊急性の高い内容である可能性もあります。
電話口の声や相談の内容から、緊急で対応する必要性があるかどうかを確認しましょう。命の危険がある状況かどうかを判断したうえで、必要に応じて他の機関に連絡しましょう。
③些細なことにも気を配る
相談者と信頼関係を築くには、細部まで気を配り、常に誠実な対応を行うことが大切です。
相談者の話に耳を傾けているときは、口調や声のトーンの起伏・しぐさ・表情など細かい部分まで観察しましょう。
家族の介護で疲労が溜まっていても、自覚していない方は多くいます。家族の精神的・体力的な健康を維持するためにも、言語化されないニーズを汲み取ることが求められます。
いかがでしたでしょうか?関係構築には欠かせないインテークを知り、介護ケアに活かしてくださいね。