介護職の世界では、一般的な環境で普段の日常生活では使わないような専門用語が多くあります。
日々の業務の中で、知らない用語などがあれば介護ケアに支障をきたしてしまう場合もあるのではないでしょうか。
今回は介護現場で使われる略語や専門用語を解説します。
具体的にどのような専門用語を使うことが多いのか把握し、よりよい介護が提供できるようにしましょう。
目次
優先して覚えておきたい用語とは
具体的な用語説明
まとめ
優先して覚えておきたい用語とは
介護の業界では、専門用語・略語がよく使われます。
そのため、よく使われる専門用語・略語は優先的に覚えるほうがよいでしょう。
専門用語・略語を知らないままにすると、仕事内容や指示内容が理解できず、介護ケアに支障をきたすことにつながります。
介護の業界に専門用語や略語が多いのは、短い時間で専門的な話をするためです。
例えば、「慢性腎不全」といった疾患名ををそのまま言うよりも、「CKD」と伝えた方が早く情報を伝えられます。
これを手書きでの記録をするとなると、さらに効率がアップし、介護ケアに使える時間が増えるでしょう。介護は他職種同士の連携が重要です。
他職種同士が円滑にコミュニケーションを取るために専門用語・略語などの共通言語を覚えるのは、必須であると考えたほうがよいでしょう。
具体的に覚えておきたい専門用語について次に説明します。
具体的な用語説明
それでは、介護の現場で比較的よく使う専門用語をご紹介します。
・ADL
「日常生活動作」のことで日常生活を送るために必要な日常的な動作のこと。移動・食事・排泄・入浴などを指します。
・褥瘡(じょくそう)
「床ずれ」のことで寝たきりなど一定部分に体重が長時間かかってしまうと背中や腰などの皮膚が赤くただれる症状を指します。
・食介(しょっかい)
「食事介助」のことで自力で食事を摂れない方に対して食事の介助を行う行為を指します。
・カンファ
「カンファレンス」のことで主に介護サービス利用者のケアに関する情報共有や問題の解決を目的に、本人・家族・専門職などが話し合う会議を指します。
・DM
「糖尿病」の略で、血糖値が慢性的に高くなる疾患を指します。
・バイタル
「バイタルサイン」の略で生命兆候を意味し、「脈拍」「血圧」「呼吸」「体温」の4つの指標を指します。
・徘徊
あてもなく歩きまわる(ように見える)行動を指します。
・ろう便
排泄した便を素手でいじる行為を指します。
・高次脳機能障害
脳機能が原因で起こる認知障害全般のことで失語や失行、記憶障害や社会的障害などの障害があります。
まとめ
高齢者の生活を支える介護の現場では、介護だけではなく医療に関する知識も求められます。
そしてその上で専門用語を覚える必要があります。
他業種と連携を図りながら介護サービスを提供するためには、介護に必要な用語について学び専門性を高めることが日々のケアに活かしていくことにつながります。
介護の仕事を未経験で始めた方や、ブランクが長い方は、略語や専門用語がわからず先輩や同僚の話についていけないこともあるかもしれません。
「もっとみんながわかるような普通の言葉で話せばいいのに」と感じるかもしれませんが、略語や専門用語を用いるとスムーズに専門的な情報共有ができるのです。
覚えるのは大変ですが、介護職員としてレベルアップするためにぜひ覚えてください。
そして略語や専門用語を覚え、自分の言葉として自然に出てくるようになったら今度はご利用者さまやご家族などには専門用語ではなく、一般的な言葉に置き換えて、わかりやすい言葉で話すように心がけてくださいね。