今回は2023年に成立した「認知症基本法」について解説していきます。
目次
・認知症基本法とその背景について
・認知症基本法の基本理念について
・まとめ
認知症基本法とその背景について
「共生社会の実現を推進するための認知症基本法について」、通称「認知症基本法」は認知症の方の尊厳を守りつつ、社会でより良く暮らせるようにする為の法律です。
この法律ができた背景としては、2025年に高齢者の5人に1人が認知症になると言われているからです。
認知症基本法の基本理念について
認知症施策の基本理念は、認知症の人が尊厳を守りつつ希望に満ちた生活を送ることを目指しています。
この基本理念は、以下の 7 つから構成されています。
①すべての認知症の人が基本的人権を持ち、自分の意思で日常生活や社会生活を営むことができる。
②国民が共生社会の実現を推進するために、正しい認知症に関する知識と理解を深める。
③認知症の人が日常生活や社会生活を自立して営むための障壁を取り除き、社会の一員として
安全かつ安心して活動し、自分の個性や能力を発揮できるようにする。
④認知症の人の意向を十分に尊重しつつ、高品質で適切な医療と福祉サービスが継続的に提供される。
⑤認知症の人だけでなく、その家族なども支援され、地域で安心して日常生活を営むことができる。
⑥共生社会の実現に寄与するための研究を推進し、認知症や軽度の認知機能の障害に関する予防、
診療、治療、リハビリテーション、介護方法、社会参加の在り方などに関する科学的な知見を広く
普及させる。
⑦教育、地域づくり、雇用、保健、医療、福祉などの各関連分野で、包括的な取り組みが行われる。
引用:「共生社会の実現を推進するための認知症基本法について」.
この7つの基本理念では、認知症の方が尊厳を守りつつ、生活を送るために必要な事が書かれています。
社会全体で認知症の方への理解と支え合いの大切さを唱えています。
まとめ
今後認知症の方が増えていく社会において、認知症に対する対策は必要になってきます。
一人ひとりの意識から変わっていくことでより良い社会を目指しましょう。